「ネットワークエンジニアに興味があるけれど、未経験でも転職できるのだろうか」と不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。結論から申し上げると、未経験からでもネットワークエンジニアへの転職は十分に可能です。
IT業界の中でも、ネットワークエンジニアは未経験者を積極的に採用している職種の一つとなっています。業務が運用・保守、構築、設計と分業化されているため、段階的にスキルを身につけながらキャリアアップできる環境が整っているためです。
本記事では、ネットワークエンジニアの仕事内容や必要な資格、未経験から転職を成功させるための具体的な方法について詳しく解説します。20代はもちろん、30代からの転職を検討している方にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。
ネットワークエンジニアとは?仕事内容と役割を解説

ネットワークエンジニアとは、企業や組織のコンピューターネットワークの設計・構築・運用・保守を担当するITエンジニアを指します。インターネットや社内LANなど、データ通信を支える基盤を専門的に扱う職種であり、企業のIT活動を根底から支える重要な役割を担っています。
ネットワークエンジニアの具体的な業務内容
ネットワークエンジニアの業務は、大きく4つの領域に分けられます。スキルや経験に応じて担当する領域が異なるため、未経験者は比較的難易度の低い業務からスタートし、段階的にキャリアアップしていくことが一般的となっています。
まず、設計業務があります。クライアントの要件をヒアリングし、最適なネットワーク構成を設計する上流工程の業務です。ネットワークの規模、セキュリティ要件、コスト、将来的な拡張性などを考慮しながら、システム全体の設計図を作成します。高度な専門知識と経験が求められるため、中堅以上のエンジニアが担当するケースがほとんどでしょう。
次に、構築業務があります。設計書に基づいて、実際にネットワーク機器(ルーター、スイッチ、ファイアウォールなど)の設定や配線を行う業務です。機器のコンフィグレーション(設定)を投入し、テストを実施してネットワークを稼働させます。設計業務の次に難易度が高く、一定の実務経験を積んだエンジニアが担当することが多い領域となっています。
運用(監視)業務も重要な役割の一つです。稼働中のネットワークを監視し、トラブルが発生していないかをチェックする業務です。ネットワークの通信量やエラーの発生状況をモニタリングし、異常を検知した場合は適切な対応を行います。未経験者が最初に担当することが多い業務であり、ネットワークの基礎を学びながら実務経験を積める領域といえるでしょう。
保守業務は、ネットワーク機器のメンテナンスや障害対応を行う業務です。機器の故障時には原因を特定し、復旧作業を実施します。また、セキュリティパッチの適用やファームウェアのアップデートなど、定期的なメンテナンス作業も担当します。
インフラエンジニアとの違いと関係性
ネットワークエンジニアとインフラエンジニアは、混同されることも少なくありません。両者の違いと関係性について整理しておきましょう。
インフラエンジニアは、ITインフラ全般を担当する職種の総称です。サーバー、ネットワーク、データベース、クラウド環境など、システムの基盤となる技術領域を幅広くカバーします。一方、ネットワークエンジニアは、インフラエンジニアの中でも特にネットワーク領域を専門とする職種に位置づけられます。
つまり、ネットワークエンジニアはインフラエンジニアの一種であり、ネットワークに特化したスペシャリストといえるでしょう。企業によっては、ネットワークとサーバーの両方を担当するインフラエンジニアを募集しているケースもあれば、ネットワーク専任のエンジニアを求めているケースもあります。
サーバーエンジニアとの関係性についても触れておきましょう。サーバーエンジニアは、サーバーの構築・運用・保守を専門とする職種です。ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアは密接に連携しながら業務を進めることが多く、双方の知識を持つエンジニアは市場価値が高くなる傾向があります。
未経験でもネットワークエンジニアになれる理由

ネットワークエンジニアは、IT業界の中でも未経験者が参入しやすい職種の一つです。その理由について詳しく解説します。
IT人材の不足と育成ニーズの高まり
日本国内ではIT人材の不足が深刻化しており、経済産業省の調査によると2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されています。ネットワークエンジニアもその例外ではなく、多くの企業が人材確保に苦戦している状況です。
こうした背景から、企業は未経験者を採用して自社で育成する方針にシフトしています。特にSES(システムエンジニアリングサービス)企業やIT企業では、研修制度を充実させて未経験者を積極的に受け入れる体制を整えているところが増えてきました。
業務の分業化がキャリア形成を助ける
ネットワークエンジニアの業務は、運用・監視、構築、設計と段階的に分業化されています。未経験者はまず運用・監視業務からスタートし、経験を積みながら構築、設計へとステップアップしていく流れが確立されています。
運用・監視業務は、ネットワークの基礎知識があれば対応できる業務が多く、未経験者でも比較的早い段階で戦力として活躍できる可能性があります。日々の業務を通じてネットワークの仕組みを体感的に理解しながら、次のステップに必要なスキルを身につけていけるのが特徴です。
学習内容が体系化されており習得しやすい
ネットワーク技術は、TCP/IPやOSI参照モデルなど、基礎となる概念が体系化されています。また、Cisco社が提供するCCNA(Cisco Certified Network Associate)をはじめとした資格制度が整備されており、何を学ぶべきかが明確になっています。
プログラミング言語のように日々新しい技術が登場する分野と比較すると、ネットワークの基礎技術は比較的安定しており、一度身につけた知識が長期間にわたって活用できる点も魅力といえるでしょう。独学でもスクールでも、体系的に学習を進めやすい環境が整っています。
資格取得で学習意欲と基礎知識を証明できる
ネットワークエンジニアには、CCNAをはじめとした業界で広く認知されている資格があります。未経験者がこれらの資格を取得することで、「ネットワークの基礎知識を持っている」「学習意欲が高い」ことを客観的に証明できます。
企業側も、未経験者を採用する際に資格の有無を重要な判断材料としていることが多く、CCNA取得者は未経験でも書類選考を通過しやすい傾向があります。
ネットワークエンジニアの将来性と年収

転職を検討する際に気になるのが、将来性と年収ではないでしょうか。ネットワークエンジニアのキャリアについて解説します。
ネットワークエンジニアの将来性は高い
ネットワークエンジニアの将来性は非常に高いと言われています。その理由はいくつかあります。
まず、5GやIoT(モノのインターネット)の普及により、ネットワークトラフィックは増加の一途をたどっています。あらゆるデバイスがネットワークに接続される時代において、ネットワークインフラを支える人材の需要は今後も高まり続けるでしょう。
また、クラウドサービスの普及に伴い、クラウドネットワークの設計・構築ができるエンジニアの需要も急増しています。AWSやAzure、Google Cloudといったクラウドプラットフォームのネットワーク設定に対応できるスキルを身につければ、さらに市場価値を高められます。
セキュリティの観点からも、ネットワークエンジニアの重要性は増しています。サイバー攻撃が高度化する中、安全なネットワーク環境を構築・維持できる人材は企業にとって欠かせない存在となっています。
ネットワークエンジニアの平均年収
ネットワークエンジニアの平均年収は、約455万円〜500万円程度と言われています。ただし、年収はスキルレベルや担当業務、勤務先の企業規模によって大きく異なります。
未経験で入社した場合、年収300万円〜350万円程度からスタートすることが多いでしょう。運用・監視業務から構築業務へステップアップすると、年収400万円〜500万円程度に上がることが期待できます。
設計業務やプロジェクトマネジメントを担当できるようになると、年収600万円〜800万円以上も視野に入ってきます。さらに、クラウドやセキュリティの専門スキルを持つネットワークエンジニアであれば、年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
未経験からネットワークエンジニアになるために取得すべき資格

未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、資格取得は非常に重要なステップとなります。特に押さえておきたい資格について解説します。
CCNAは最優先で取得すべき資格
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワークエンジニアを目指す未経験者にとって最も重要な資格です。世界最大のネットワーク機器メーカーであるCisco社が認定する資格であり、ネットワークの基礎知識を体系的に証明できます。
CCNAの学習範囲は、IPアドレッシング、ルーティング、スイッチング、ネットワークセキュリティの基礎など、ネットワークエンジニアとして必要な知識を幅広くカバーしています。資格取得の過程で、実務に直結する知識を習得できる点が大きなメリットです。
多くの求人票で「CCNA取得者歓迎」「CCNA取得者優遇」といった記載が見られることからも、業界での認知度の高さがうかがえます。未経験者がネットワークエンジニアとして転職する場合、CCNAを取得しているかどうかで書類選考の通過率が大きく変わるといっても過言ではないでしょう。
CCNAの勉強方法
CCNAの勉強方法は、大きく分けて独学とスクール通学の2つがあります。
独学の場合は、参考書やオンライン学習サービスを活用して学習を進めます。代表的な参考書として「徹底攻略 Cisco CCNA問題集」や「1週間でCCNAの基礎が学べる本」などがあります。また、Ping-tやUdemyといったオンライン学習サービスも効果的です。独学の場合、学習期間の目安は3〜6か月程度となることが多いでしょう。
スクールに通学する場合は、カリキュラムに沿って効率的に学習を進められます。講師に質問できる環境があるため、理解が難しい箇所でつまずきにくい点がメリットといえます。また、スクールによっては転職サポートがついているところもあり、資格取得から転職活動までを一貫してサポートしてもらえます。
どちらの方法が適しているかは、学習スタイルや予算、時間的な制約によって異なります。自己管理が得意で、コストを抑えたい方は独学を、確実に短期間で取得したい方や学習の継続に不安がある方はスクール通学を検討するとよいでしょう。
CCNAの次に取得すべき資格
CCNAを取得したら、次のステップとしてどの資格を目指すべきか考えておきましょう。
CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、CCNAの上位資格です。より高度なネットワーク設計・構築スキルを証明でき、構築や設計業務を担当するエンジニアを目指す場合に有効な資格となります。
LinuC(Linux技術者認定資格)やLPICは、Linux OSの知識を証明する資格です。ネットワーク機器だけでなく、サーバーの知識も併せ持つことで、インフラエンジニアとしての幅が広がります。
AWS認定ソリューションアーキテクトやAzure認定資格は、クラウド環境のスキルを証明する資格です。クラウドネットワークの需要が高まっている現在、取得しておくと市場価値が高まるでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格です。難易度は高いものの、取得すればネットワークの専門家として高い評価を得られます。
未経験からネットワークエンジニアに転職するステップ

ネットワークエンジニアへの転職を成功させるために、どのような準備と行動が必要なのか、段階を追って説明します。
ステップ1:ITインフラの基礎知識を習得する
転職活動を始める前に、まずITインフラの基礎知識を身につけましょう。ネットワークの仕組みを理解するために、以下の分野を学習することをお勧めします。
TCP/IPの基礎は必ず押さえておくべき領域です。IPアドレス、サブネットマスク、ルーティング、DNS、DHCPなど、ネットワーク通信の基本となる概念を理解しましょう。
OSI参照モデルも重要な知識です。ネットワーク通信を7つの層に分けて理解するモデルであり、トラブルシューティングの際に欠かせない考え方となります。
Linuxの基本操作も学んでおくと役立ちます。多くのネットワーク機器やサーバーはLinuxベースで動作しているため、基本的なコマンド操作ができると実務で有利になります。
ステップ2:CCNAを取得して知識を可視化する
ITインフラの基礎を学んだら、CCNAの取得を目指しましょう。前述の通り、CCNAは未経験からネットワークエンジニアを目指す際に最も重要な資格です。
資格取得に向けた学習を通じて、ネットワークの知識を体系的に整理できます。また、資格証明書は転職活動において「学習意欲が高い」「基礎知識がある」ことの客観的な証拠となります。
学習期間の目安は、独学の場合で3〜6か月程度、スクール通学の場合で2〜3か月程度が一般的です。現職を続けながら学習する場合は、通勤時間や休日を活用して計画的に進めていきましょう。
ステップ3:転職活動と会社選びを行う
CCNAを取得したら、本格的に転職活動を開始します。未経験者がネットワークエンジニアとして転職する際に重要なのは、入社後にスキルアップできる環境かどうかを見極めることです。
運用・監視業務だけでなく、将来的に構築や設計業務にステップアップできる企業を選びましょう。「運用・監視専任」の職場に入社してしまうと、数年経ってもスキルが伸びず、キャリアが停滞してしまうリスクがあります。
研修制度の充実度も重要なチェックポイントとなります。入社後にどのような研修があるか、資格取得支援制度はあるか、先輩エンジニアからのフォロー体制は整っているかなどを確認しましょう。
未経験OKなネットワークエンジニア求人の探し方

未経験者向けのネットワークエンジニア求人を効率的に探すための方法について解説します。
転職サイト・転職エージェントを活用する
未経験からの転職では、転職サイトや転職エージェントを積極的に活用しましょう。IT業界に強い転職エージェントとしては、レバテックキャリア、ワークポート、マイナビIT AGENTなどが挙げられます。
転職エージェントを利用するメリットは、非公開求人を紹介してもらえること、履歴書・職務経歴書の添削を受けられること、面接対策のアドバイスをもらえることなどです。特に未経験からの転職では、業界の事情に詳しいエージェントのサポートを受けることで、転職成功の確率を高められます。
転職サイトで検索する際は、「ネットワークエンジニア 未経験」「インフラエンジニア 未経験」「CCNA 未経験」などのキーワードで検索してみましょう。
正社員・派遣・アルバイトのどれを選ぶべきか
未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、雇用形態の選択も重要なポイントとなります。
正社員として入社できれば、安定した雇用環境の中でスキルアップに専念できます。福利厚生や研修制度も充実していることが多く、長期的なキャリア形成を考える上で最も望ましい選択肢といえるでしょう。
派遣社員として働く選択肢もあります。正社員と比較すると雇用の安定性は劣りますが、さまざまな現場を経験できる可能性があり、スキルの幅を広げやすいメリットがあります。未経験でも応募できる求人が比較的多い点も特徴です。
アルバイトやパートからスタートすることも選択肢の一つではありますが、キャリア形成の観点からはあまりお勧めできません。可能であれば、正社員または派遣社員として入社することを目指しましょう。
求人は東京・大阪が中心、地方は少なめ
ネットワークエンジニアの求人は、東京や大阪などの大都市圏に集中しています。地方での求人は相対的に少なく、選択肢が限られる傾向があります。
地方在住の方がネットワークエンジニアを目指す場合、リモートワーク可能な求人を探すか、大都市圏への転居を検討する必要があるかもしれません。ただし、近年はリモートワークを導入するIT企業が増えており、居住地を問わず働ける求人も増えてきています。
年齢別に見る転職成功のポイント

未経験からネットワークエンジニアへの転職は、年齢によって戦略を変える必要があります。年代別のポイントを解説します。
20代前半:ポテンシャル採用のチャンスが多い
20代前半(〜25歳程度)は、未経験からネットワークエンジニアを目指す上で最も有利な年代です。企業はポテンシャル(成長可能性)を重視して採用するため、スキルや経験が少なくても内定を獲得しやすい傾向があります。
この年代であれば、CCNAを取得していなくても採用されるケースがあります。ただし、資格を取得していれば他の候補者との差別化ができるため、可能であれば取得しておくことをお勧めします。
面接では、学習意欲の高さや将来のキャリアビジョンをアピールしましょう。「なぜネットワークエンジニアになりたいのか」「5年後、10年後にどのようなエンジニアになりたいか」を自分の言葉で語れるよう準備しておくことが大切です。
20代後半:資格と実践アピールで差別化
20代後半(26〜29歳)は、まだポテンシャル採用の対象となりますが、20代前半と比較するとやや厳しくなります。CCNAの取得は必須と考えておきましょう。
CCNAに加えて、自宅学習環境を構築してネットワークの実践経験を積んでいることをアピールできると効果的です。仮想環境でネットワーク構成を組んでみた経験や、自宅のネットワーク環境を改善した経験など、「手を動かして学んでいる」ことを具体的に伝えられると好印象を与えられます。
前職での経験を活かせる場合は、積極的にアピールしましょう。たとえば、接客業で培ったコミュニケーション能力や、事務職で身につけた正確性・丁寧さなども、ネットワークエンジニアの業務に活かせる強みとなります。
30代:資格と転用スキルを戦略的にアピール
30代からの未経験転職は、20代と比較するとハードルが上がります。しかし、戦略的にアプローチすれば十分に転職は可能です。
30代の転職では、CCNAの取得は絶対条件と考えてください。できれば、CCNAに加えてLinuCやLPICなど、複数の資格を取得しておくと説得力が増します。
前職での経験を「転用スキル」としてアピールすることも重要です。プロジェクト管理の経験、顧客折衝の経験、チームマネジメントの経験など、ネットワークエンジニアの業務にも活かせるスキルを整理して伝えましょう。
また、「なぜ30代でキャリアチェンジを決断したのか」という質問には、明確な回答を準備しておく必要があります。将来性のある業界で長く働きたい、技術を身につけてキャリアを積み上げたいなど、前向きな動機を伝えることが大切です。
40代以上:難易度は高いが不可能ではない
40代以上での未経験転職は、正直なところ難易度が高くなります。しかし、完全に不可能というわけではありません。
40代で成功するためには、CCNAに加えてCCNPレベルの上位資格を取得するなど、本気度を示す必要があります。また、前職でのマネジメント経験や業界知識を活かせる求人を狙うと、採用される可能性が高まります。
契約社員や派遣社員として入社し、実績を積んでから正社員登用を目指すルートも選択肢として検討してみてください。
未経験者が陥りやすい3つの失敗パターン

未経験からネットワークエンジニアへの転職を目指す際に、陥りやすい失敗パターンがあります。事前に把握しておくことで、同じ失敗を避けられるでしょう。
暗記だけで満足し、理解を深めない
CCNAの学習において、問題と答えを暗記するだけで試験に合格しようとする方がいます。試験には合格できるかもしれませんが、実務で活かせる知識は身につきません。
なぜその設定が必要なのか、どのような仕組みで通信が行われているのかを理解することが重要です。暗記ではなく「理解」を意識して学習を進めましょう。
可能であれば、仮想環境を使って実際にネットワーク構成を組んでみることをお勧めします。手を動かすことで、座学だけでは得られない実践的な理解が深まります。
構築に進めない「監視専任」の職場を選んでしまう
未経験者向けの求人の中には、運用・監視業務のみを担当する「監視専任」の職場があります。こうした職場では、何年働いても構築や設計のスキルが身につかず、キャリアが停滞してしまうリスクがあります。
入社後に構築業務へステップアップできる環境かどうかを、面接で必ず確認しましょう。「入社後のキャリアパスを教えてください」「構築業務に携わるまでにどのくらいの期間がかかりますか」といった質問を投げかけることで、企業の姿勢を見極められます。
スキルアップの戦略を持たずに入社してしまう
「とりあえずネットワークエンジニアとして入社すればスキルが身につく」と考えて、戦略なしに転職してしまうケースがあります。
入社前から、「1年後にはどのスキルを身につける」「3年後には構築業務を担当できるようになる」といった目標を設定しておきましょう。目標があることで、日々の業務や自己学習のモチベーションを維持しやすくなります。
また、入社後も資格取得や自己学習を継続する姿勢が重要です。業務だけでスキルアップしようとするのではなく、能動的にスキルを磨いていく意識を持ちましょう。
ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアとして経験を積んだ後、どのようなキャリアパスがあるのかを解説します。将来像を描いておくことで、転職活動のモチベーションにもつながるでしょう。
運用・監視から構築・設計へのステップアップ
未経験から入社した場合、まずは運用・監視業務からスタートします。2〜3年程度の経験を積み、基礎的なスキルを身につけたら、構築業務にチャレンジする機会が訪れるでしょう。
構築業務では、設計書に基づいてネットワーク機器の設定を行います。トラブルシューティングのスキルも向上し、ネットワークエンジニアとしての実力が大きく伸びる時期となります。
構築業務で経験を積んだら、次は設計業務を目指します。設計業務では、顧客の要件を理解し、最適なネットワーク構成を提案する能力が求められます。上流工程を担当できるエンジニアは市場価値が高く、年収アップも期待できます。
クラウドエンジニアへのキャリアチェンジ
ネットワークエンジニアとしての経験を活かして、クラウドエンジニアにキャリアチェンジする道もあります。AWS、Azure、Google Cloudといったクラウドプラットフォームでは、ネットワークの知識が必須となる場面が多くあります。
クラウドネットワークの設計・構築ができるエンジニアは需要が高く、年収も高い傾向があります。ネットワークエンジニアとしての経験を土台に、クラウドの知識を身につけることで、市場価値をさらに高められるでしょう。
セキュリティエンジニアへの発展
ネットワークセキュリティの専門家として、セキュリティエンジニアにキャリアチェンジする選択肢もあります。ファイアウォールやIDS/IPS、VPNなど、ネットワークセキュリティの知識を深めることで、セキュリティ領域でのキャリアが開けます。
サイバーセキュリティの重要性が高まる中、セキュリティエンジニアの需要は急速に拡大しています。ネットワークの知識を持つセキュリティエンジニアは、市場で高く評価される存在です。
よくある質問と回答

未経験からネットワークエンジニアを目指す方からよく寄せられる質問にお答えします。
文系出身でもネットワークエンジニアになれますか
文系出身でも、ネットワークエンジニアになることは十分に可能です。IT業界では、文系出身のエンジニアが多く活躍しています。大切なのは、学習意欲と継続的な努力です。
ネットワークの知識は、大学で情報系を専攻していなくても、社会人になってから学べます。CCNAの学習を通じて基礎を身につければ、文系・理系に関係なくネットワークエンジニアとしてのキャリアをスタートできます。
CCNAだけで転職できますか
CCNAを取得していれば、未経験でもネットワークエンジニアとして転職できる可能性は高まります。ただし、CCNAは「あれば有利」という位置づけであり、「CCNAがあれば必ず採用される」というわけではありません。
CCNAに加えて、学習意欲の高さ、コミュニケーション能力、前職で培ったスキルなど、総合的な魅力をアピールすることが重要です。
夜勤のない仕事はありますか
ネットワークエンジニアの仕事には、夜勤がある職場とない職場があります。運用・監視業務では、24時間体制でネットワークを監視するため、夜勤やシフト勤務が発生することが多いでしょう。
一方、設計や構築業務がメインの職場では、日勤のみで働けるケースが多くなります。また、企業の社内SEとして働く場合も、基本的には日勤中心となります。
夜勤を避けたい場合は、求人情報で勤務体制を確認するか、面接で直接質問することをお勧めします。
独学でも転職できますか
独学でCCNAを取得し、転職に成功している方は多くいます。参考書やオンライン学習サービスを活用すれば、スクールに通わなくても十分に学習を進められます。
ただし、独学では学習のモチベーション維持が難しかったり、疑問点を解消しにくかったりするデメリットもあります。自己管理が得意な方や、コストを抑えたい方には独学が向いていますが、確実に短期間で資格を取得したい方はスクール通学を検討してみてください。
まとめ
未経験からネットワークエンジニアへの転職は、十分に実現可能なキャリアチェンジです。IT人材の不足を背景に、多くの企業が未経験者を積極的に採用しています。
転職を成功させるためには、ITインフラの基礎知識を習得し、CCNAを取得して知識を可視化し、スキルアップできる環境の企業を選ぶことが大切です。年代によって戦略は異なりますが、学習意欲と継続的な努力があれば、20代はもちろん、30代からでも転職は可能です。
ネットワークエンジニアは、5GやIoT、クラウドの普及に伴い、将来性が非常に高い職種です。運用・監視から構築・設計へとステップアップし、さらにクラウドエンジニアやセキュリティエンジニアへとキャリアを発展させることもできます。
本記事の内容を参考に、ぜひネットワークエンジニアへの転職に向けた第一歩を踏み出してみてください。あなたのキャリアチェンジが成功することを願っています。



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