IT業界への転職を考えている方の中には、「サーバーエンジニアに興味があるけれど、未経験でも本当になれるのだろうか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。結論から申し上げると、未経験からでもサーバーエンジニアへの転職は十分に可能です。
IT業界全体が深刻な人手不足に直面している現在、多くの企業が未経験者を積極的に採用し、充実した研修制度を整えています。とはいえ、何の準備もなく転職活動を始めるのは得策ではありません。
本記事では、未経験からサーバーエンジニアを目指す方に向けて、仕事内容や必要なスキル、おすすめの資格、効果的な勉強方法、そして転職を成功させるためのポイントまで詳しく解説していきます。30代からの転職についても触れていますので、年齢を気にされている方もぜひ参考にしてください。
未経験でもサーバーエンジニアに転職できる?

サーバーエンジニアは専門的な知識が必要とされる職種ですが、未経験からでも転職できるチャンスは十分にあります。ここでは、未経験者がサーバーエンジニアになれる理由と、転職の難易度について詳しく見ていきましょう。
サーバーエンジニアは極度の人手不足
経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されています。サーバーエンジニアを含むインフラ系エンジニアも例外ではなく、多くの企業が人材確保に苦戦しているのが現状です。
こうした背景から、企業は経験者だけでなく未経験者の採用にも積極的に取り組んでいます。求人サイトで「サーバーエンジニア 未経験」と検索すると、数多くの求人がヒットすることからも、未経験者へのニーズの高さがうかがえるでしょう。
教育体制が整っている企業が多い
人手不足を解消するため、多くの企業が未経験者向けの研修制度を充実させています。入社後に数週間から数ヶ月の研修期間を設け、基礎知識から実践的なスキルまで体系的に学べる環境を整えている企業も少なくありません。
特にSES(システムエンジニアリングサービス)企業やSIer(システムインテグレーター)では、未経験者の育成に力を入れているケースが多く見られます。研修後は先輩エンジニアのもとでOJT(On-the-Job Training)を受けながら、実務経験を積んでいく流れが一般的です。
未経験からサーバーエンジニアになる難易度
サーバーエンジニアになるための難易度は、完全に未経験の状態からスタートするか、ある程度の事前準備をしてから臨むかによって大きく変わってきます。
勉強しなくても転職できるのか
結論として、まったく勉強せずに転職することは難しいと言わざるを得ません。ただし、入社前に高度な技術を身につける必要はなく、基本的なIT知識や学ぶ意欲を示せれば、採用される可能性は十分にあります。
面接では「なぜサーバーエンジニアになりたいのか」「どのようなキャリアを描いているのか」といった点が重視されます。技術力よりも、ポテンシャルやコミュニケーション能力を評価する企業も多いため、事前準備をしっかり行えば転職のハードルは決して高くありません。
学歴は関係あるのか
サーバーエンジニアの採用において、学歴はそれほど重視されない傾向にあります。文系出身者や高卒の方でも、意欲と適性があれば採用されるケースは珍しくありません。
IT業界は実力主義の側面が強く、入社後にどれだけスキルを伸ばせるかが評価のポイントとなります。学歴よりも、資格取得への取り組みや自己学習の姿勢をアピールする方が効果的でしょう。
年齢は関係ある?30代未経験でも大丈夫?
20代であれば、未経験からの転職は比較的スムーズに進む傾向があります。企業側も長期的な育成を見込んで採用するため、ポテンシャル採用の枠で応募できることが多いでしょう。
30代になると、20代と比べてハードルは上がりますが、転職が不可能というわけではありません。30代未経験者を採用する企業も存在しており、これまでの社会人経験やコミュニケーション能力を武器にできます。ただし、資格取得や自己学習など、事前準備をより入念に行う必要があるでしょう。
40代以降になると、未経験からの転職は厳しくなります。どうしてもサーバーエンジニアを目指したい場合は、まず派遣やアルバイトでIT関連の実務経験を積むなど、段階的なアプローチを検討することをおすすめします。
未経験歓迎のサーバーエンジニア求人の実態
「未経験歓迎」と記載された求人であっても、実際の採用基準は企業によってさまざまです。完全に未経験でも採用する企業もあれば、基本的なIT知識や資格取得を条件としている企業もあります。
求人に応募する際は、求人票の詳細をよく確認し、自分のスキルや経験がマッチしているかどうかを見極めることが大切です。また、「未経験歓迎」の求人であっても、資格を取得していたり、独学で勉強していたりすると、選考で有利に働くことは間違いありません。
サーバーエンジニアとは

サーバーエンジニアへの転職を目指すにあたり、まずはこの職種について正しく理解しておきましょう。ここでは、サーバーエンジニアの定義や、類似職種との違いについて解説します。
サーバーエンジニアの概要
サーバーエンジニアとは、企業や組織で使用されるサーバーの設計、構築、運用、保守を担当するITエンジニアのことです。Webサービスや社内システムの基盤となるサーバーを安定的に稼働させることが主な役割となります。
サーバーには、Webサーバー、メールサーバー、データベースサーバー、ファイルサーバーなど、さまざまな種類があります。サーバーエンジニアは、これらのサーバーを適切に管理し、システム全体が円滑に動作するよう維持管理を行います。
近年では、オンプレミス(自社でサーバーを保有・管理する形態)だけでなく、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)といったクラウドサービスを活用するケースが増えています。そのため、クラウド環境でのサーバー構築・運用スキルも求められるようになってきました。
インフラエンジニアとの違い
インフラエンジニアは、ITインフラ全般を担当するエンジニアの総称です。サーバーだけでなく、ネットワーク、ストレージ、セキュリティなど、システムを支える基盤全体を扱います。
サーバーエンジニアは、インフラエンジニアの一種と位置づけられることが多く、サーバー領域に特化したスペシャリストという捉え方ができます。ただし、実際の現場では、サーバーエンジニアがネットワーク設定を行ったり、インフラエンジニアがサーバー構築を担当したりと、業務範囲が重なることも珍しくありません。
企業によっては、サーバーエンジニアとインフラエンジニアを明確に区別せず、同じ職種として扱っているケースもあります。求人を探す際は、「インフラエンジニア」のキーワードでも検索してみると、より多くの選択肢が見つかるでしょう。
ネットワークエンジニアとの違い
ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークの設計、構築、運用、保守を担当するエンジニアです。ルーターやスイッチ、ファイアウォールなどのネットワーク機器を扱い、通信インフラを整備することが主な役割となります。
サーバーエンジニアがサーバー本体の管理に重点を置くのに対し、ネットワークエンジニアはサーバー間やサーバーとクライアント間の通信経路の管理に重点を置きます。両者は密接に連携して業務を行うことが多く、互いの領域について基本的な知識を持っていることが求められます。
未経験からIT業界に入る場合、サーバーエンジニアとネットワークエンジニアのどちらを目指すかで、取得すべき資格や学ぶべき技術が変わってきます。自分の興味や適性に合わせて、キャリアの方向性を検討するとよいでしょう。
サーバーエンジニアの仕事内容

サーバーエンジニアの業務は、大きく「設計・構築」と「運用・保守」の2つに分けられます。未経験者の場合、まずは運用・保守の業務からスタートし、経験を積みながら設計・構築へとステップアップしていくのが一般的なキャリアパスです。
要件定義
要件定義とは、システムに求められる機能や性能を明確にする工程です。クライアントや社内の関係者からヒアリングを行い、どのようなサーバー環境が必要かを洗い出していきます。
具体的には、想定されるアクセス数、必要なストレージ容量、求められる処理速度、セキュリティ要件などを整理します。要件定義の精度が後工程の品質に大きく影響するため、非常に重要な工程といえます。
未経験者がいきなり要件定義を担当することは稀ですが、キャリアを積んでいく中で、上流工程にも携わる機会が増えていきます。
設計
設計工程では、要件定義で洗い出した要件をもとに、具体的なサーバー構成を決定していきます。設計は「基本設計」と「詳細設計」の2段階に分かれることが一般的です。
基本設計
基本設計では、サーバーの全体構成やネットワーク構成、使用するハードウェア・ソフトウェアの選定などを行います。システム全体の骨格を決める工程であり、要件を満たしつつ、コストや運用性も考慮した設計が求められます。
クラウド環境を利用する場合は、AWSやAzureなどのサービスの中から、要件に最適なものを選択します。オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド構成を採用するケースも増えています。
詳細設計
詳細設計では、基本設計で決定した内容をより具体的に落とし込んでいきます。OSの設定項目、ミドルウェアのパラメータ、セキュリティ設定など、実際の構築作業で必要となる詳細な仕様を決定します。
詳細設計書は、構築作業のマニュアルとしても機能するため、誰が見ても同じ作業ができるよう、明確かつ詳細に記載することが求められます。
構築
構築工程では、設計書に基づいてサーバーを実際に構築していきます。物理サーバーの場合は、サーバー機器のラッキング(ラックへの設置)や配線作業から始まり、OSのインストール、ミドルウェアのセットアップ、各種設定作業を行います。
サーバーの構築・設定
OSのインストール後、サーバーの役割に応じた設定を行います。Webサーバーであれば Apache や Nginx の設定、データベースサーバーであれば MySQL や PostgreSQL の設定といった具合です。
クラウド環境の場合は、管理コンソールやコマンドラインツールを使用して、仮想サーバー(インスタンス)を作成し、必要な設定を行っていきます。インフラをコードで管理する「Infrastructure as Code(IaC)」の考え方も普及しており、Terraform や Ansible といったツールを使用するケースも増えています。
ラッキングと配線作業
オンプレミス環境では、サーバー機器をデータセンターのラックに設置する「ラッキング」作業が必要です。サーバー本体だけでなく、ストレージ、ネットワーク機器なども含めて、適切な位置に設置し、電源ケーブルやネットワークケーブルの配線を行います。
物理的な作業が伴うため、サーバー機器の重量や発熱、ケーブルの取り回しなど、現場ならではの知識も必要となります。ただし、クラウド化が進む現在では、こうした物理作業の機会は減少傾向にあります。
テストと本番移行
構築が完了したら、設計どおりに動作するかテストを実施します。単体テスト、結合テスト、負荷テストなど、さまざまな観点からサーバーの動作を確認し、問題がなければ本番環境への移行を行います。
本番移行は、既存システムへの影響を最小限に抑えるため、深夜や休日に実施されることも少なくありません。移行計画を綿密に立て、万が一の場合の切り戻し手順も準備しておくことが重要です。
運用・保守
サーバーの構築後は、安定稼働を維持するための運用・保守業務が続きます。未経験者が最初に担当することが多いのが、この運用・保守の領域です。
監視・障害対応
サーバーの稼働状況を常時監視し、異常が発生した場合は迅速に対応します。監視ツールを使用して、CPU使用率、メモリ使用率、ディスク容量、ネットワークトラフィックなどをモニタリングし、閾値を超えた場合にアラートを発報する仕組みを構築します。
障害が発生した場合は、原因の特定と復旧作業を行います。障害の規模によっては、深夜や休日でも対応が求められることがあり、サーバーエンジニアの仕事が「きつい」と言われる理由の一つとなっています。
設定変更・アップデート
システムの要件変更に伴う設定変更や、セキュリティパッチの適用、ソフトウェアのバージョンアップなども運用・保守の重要な業務です。変更を加える際は、事前に影響範囲を調査し、手順書を作成したうえで慎重に作業を進めます。
特にセキュリティアップデートは、脆弱性を放置するとサイバー攻撃のリスクが高まるため、迅速な対応が求められます。一方で、アップデートによって既存機能に影響が出る可能性もあるため、テスト環境での検証を経てから本番環境に適用するのが一般的です。
バックアップ
サーバー上のデータを定期的にバックアップし、万が一のデータ損失に備えます。バックアップの頻度や保存期間、保存先などは、データの重要度やシステム要件に応じて設計します。
フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップなど、さまざまなバックアップ方式があり、システムの特性に応じて最適な方式を選択します。また、バックアップからの復旧手順も整備し、定期的にリストアテストを実施することも重要です。
セキュリティチェック
サーバーのセキュリティ状態を定期的にチェックし、脆弱性がないかを確認します。不正アクセスの兆候がないか、ログを分析することも重要な業務です。
ファイアウォールの設定、アクセス権限の管理、暗号化の適用など、多層的なセキュリティ対策を講じることで、サーバーを脅威から守ります。セキュリティインシデントが発生した場合の対応手順も、あらかじめ整備しておく必要があります。
サーバーエンジニアに必要なスキル

サーバーエンジニアとして活躍するためには、技術的なスキルとヒューマンスキルの両方が求められます。ここでは、それぞれのスキルについて詳しく見ていきましょう。
技術面の知識とスキル
IT基礎知識
まずは、ITに関する基礎的な知識を身につけることが重要です。コンピューターの仕組み、OSの役割、ネットワークの基本概念など、IT全般に関する幅広い知識が土台となります。
基本情報技術者試験の出題範囲を学習することで、IT基礎知識を体系的に習得できます。未経験からサーバーエンジニアを目指す方は、まずこの領域から学習を始めるとよいでしょう。
サーバーOSを扱うスキル
サーバーで使用されるOSは、Linux(リナックス)とWindows Serverが主流です。特にLinuxは、多くのWebサーバーやクラウド環境で採用されているため、Linuxの操作スキルは必須といえます。
Linuxでは、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)ではなく、CUI(キャラクターユーザーインターフェース)でコマンドを入力して操作することが基本となります。ファイル操作、ユーザー管理、プロセス管理、パッケージ管理など、基本的なコマンドを習得しておきましょう。
サーバー設計スキル
経験を積むにつれて、サーバーの設計スキルも求められるようになります。要件に基づいて適切なサーバー構成を検討し、可用性、拡張性、セキュリティ、コストなどのバランスを考慮した設計ができるようになることが目標です。
冗長化構成、負荷分散、災害対策(ディザスタリカバリ)など、システムの信頼性を高めるための設計手法についても学んでいく必要があります。
クラウドサービスの知識
先述のとおり、クラウドサービスの普及により、クラウド環境でのサーバー構築・運用スキルの重要性が増しています。AWS、Azure、GCPなど、主要なクラウドサービスの基本的な知識は押さえておきたいところです。
クラウドサービスでは、仮想サーバー(EC2、Virtual Machines など)、ストレージ(S3、Blob Storage など)、データベース(RDS、Cloud SQL など)といった各種サービスを組み合わせてシステムを構築します。従量課金制のため、コスト最適化の観点も重要になります。
セキュリティに関する知識とスキル
サーバーはサイバー攻撃の標的になりやすいため、セキュリティに関する知識は欠かせません。ファイアウォール、IDS/IPS(侵入検知・防御システム)、WAF(Web Application Firewall)など、さまざまなセキュリティ技術について理解しておく必要があります。
また、脆弱性診断の方法、セキュリティログの分析、インシデント対応の手順など、実践的なセキュリティスキルも求められます。セキュリティ意識を高く持ち、常に最新の脅威動向にアンテナを張っておくことが大切です。
コンテナ技術の知識
近年では、Docker(ドッカー)やKubernetes(クバネティス)といったコンテナ技術が広く普及しています。コンテナ技術を使用すると、アプリケーションの実行環境を軽量かつ効率的に構築・管理できます。
コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、オーケストレーション、監視など、コンテナ運用に関するスキルは、今後ますます重要性が高まると予想されます。
CI/CDツールの知識
CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)は、ソフトウェア開発の効率化と品質向上を実現するための手法です。Jenkins、GitLab CI、GitHub Actionsなどのツールを使用して、ビルド、テスト、デプロイを自動化します。
サーバーエンジニアも、CI/CDパイプラインの構築や運用に関わることが増えています。開発チームと連携してインフラを整備する「DevOps」の考え方が浸透する中、CI/CDツールの知識は重要性を増しています。
ヒューマンスキル
技術スキルだけでなく、ヒューマンスキルもサーバーエンジニアにとって重要な要素です。
コミュニケーションスキル
サーバーエンジニアは、開発チーム、運用チーム、クライアント、ベンダーなど、さまざまな関係者と連携して業務を進めます。技術的な内容を分かりやすく説明する力や、相手の要望を正確に把握する力が求められます。
特に要件定義や設計の工程では、技術に詳しくないクライアントとのコミュニケーションも必要になるため、専門用語を噛み砕いて説明できるスキルが重要です。
協調性
プロジェクトはチームで進めることが基本です。自分の担当範囲だけでなく、チーム全体の状況を把握し、必要に応じて他のメンバーをサポートする姿勢が大切です。
障害対応など、緊急時には複数のメンバーが協力して問題解決にあたります。チームワークを発揮して、円滑に業務を進められる協調性が求められます。
柔軟性
IT業界は技術の進歩が速く、常に新しい技術やツールが登場します。変化に柔軟に対応し、新しいことを学び続ける姿勢が重要です。
また、トラブル発生時には想定外の事態に直面することも少なくありません。状況に応じて臨機応変に対応できる柔軟性も、サーバーエンジニアにとって大切な資質です。
論理的思考力
サーバーの設計やトラブルシューティングでは、論理的に考える力が必要です。問題の原因を特定するために、仮説を立てて検証するプロセスを繰り返します。
設計においても、なぜその構成を選択したのか、根拠を持って説明できることが求められます。論理的思考力を磨くことで、より質の高い仕事ができるようになります。
サーバーエンジニアにおすすめの資格

未経験からサーバーエンジニアを目指す場合、資格取得は自分のスキルを証明する有効な手段となります。ここでは、サーバーエンジニアにおすすめの資格を紹介します。
LinuC(リナック)
LinuCは、LPI-Japan(エルピーアイジャパン)が実施するLinux技術者認定資格です。日本市場向けに設計されており、日本語で受験できます。
LinuCには複数のレベルがあり、LinuCレベル1は、Linuxの基本操作やシステム管理の基礎知識を問う内容となっています。未経験者が最初に目指す資格として適しており、Linuxの基礎を体系的に学ぶことができます。
LinuCレベル2は、より高度なシステム管理やサーバー構築のスキルが問われます。レベル1取得後のステップアップとして検討するとよいでしょう。
LPIC(エルピック)
LPICは、LPI(Linux Professional Institute)が実施する国際的なLinux技術者認定資格です。LinuCと同様に、Linuxの知識とスキルを証明する資格として広く認知されています。
LPICとLinuCは出題範囲が類似していますが、LPICは国際資格であるため、外資系企業への転職やグローバルなキャリアを目指す場合に有利に働くことがあります。どちらを取得するかは、自分のキャリアプランに合わせて選択するとよいでしょう。
AWS認定資格
AWS(Amazon Web Services)は、クラウドサービスのシェアで世界トップを誇るプラットフォームです。AWS認定資格を取得することで、AWSの知識とスキルを証明できます。
未経験者におすすめなのは、「AWS認定クラウドプラクティショナー」です。AWSの基本的なサービスや概念、セキュリティ、料金体系などについて問われる入門レベルの資格で、クラウドの基礎知識を身につけるのに適しています。
さらにステップアップを目指すなら、「AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」がおすすめです。AWSを使用したシステム設計のスキルが問われ、サーバーエンジニアとしての市場価値を高められます。
Microsoft Azure認定資格
Microsoft Azureは、AWSに次ぐシェアを持つクラウドサービスです。Azure認定資格を取得することで、Azureの知識とスキルを証明できます。
入門レベルとしては「Azure Fundamentals(AZ-900)」があり、Azureの基本概念を学べます。Windowsベースのシステムを扱う機会が多い場合や、Microsoft製品との連携が多い環境で働く場合に、特に役立つ資格です。
Google Cloud認定資格
Google Cloud Platform(GCP)は、AWSやAzureに次ぐクラウドサービスです。Google Cloud認定資格を取得することで、GCPの知識とスキルを証明できます。
「Cloud Digital Leader」が入門レベルの資格として位置づけられており、GCPの基本的な知識を問う内容となっています。機械学習やビッグデータ分野に強みを持つGCPは、データ分析基盤を扱う案件などで需要があります。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。ITエンジニアの登竜門として広く認知されており、IT全般の基礎知識を問う内容となっています。
サーバーエンジニアに特化した資格ではありませんが、IT基礎知識を体系的に学べる点で、未経験者にとって有意義な資格です。国家資格であるため、信頼性も高く、転職活動でのアピール材料となります。
CCNA(シーシーエヌエー)
CCNAは、Cisco Systems(シスコシステムズ)が実施するネットワーク技術者認定資格です。ネットワークの基礎知識を問う資格ですが、サーバーエンジニアにとってもネットワークの理解は重要なため、取得しておいて損はありません。
特に、サーバーとネットワークの両方を担当するインフラエンジニアを目指す場合は、LinuCやLPICと併せてCCNAを取得することで、幅広いスキルをアピールできます。
サーバーエンジニア未経験者の勉強方法

サーバーエンジニアに必要な知識やスキルを身につけるための勉強方法を紹介します。自分に合った方法を選んで、効率的に学習を進めましょう。
書籍で勉強する
書籍は、体系的に知識を身につけるのに適した学習手段です。自分のペースで学習を進められる点もメリットといえます。
おすすめの入門書籍
サーバーやインフラについて初めて学ぶ方には、以下のような入門書籍がおすすめです。
「イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本 第2版」は、サーバーの基礎知識をイラストを交えて分かりやすく解説している書籍です。専門用語も丁寧に説明されているため、まったくの初心者でも理解しやすい内容となっています。
「ゼロからはじめるLinuxサーバー構築・運用ガイド」は、実際にLinuxサーバーを構築しながら学べる実践的な書籍です。手を動かしながら学ぶことで、より深い理解が得られます。
資格対策書籍
資格取得を目指す場合は、各資格の公式テキストや問題集を活用しましょう。LinuCやLPICについては、「Linux教科書」シリーズが定番です。AWS認定資格については、公式のドキュメントやトレーニングに加えて、市販の対策本も多数出版されています。
問題集で繰り返し演習することで、出題傾向をつかみ、合格に必要な知識を効率的に身につけられます。
Webサイト・オンライン学習サービスを活用する
インターネット上には、無料で学べる教材や有料のオンライン学習サービスが数多く存在します。動画で学べるサービスも多く、視覚的に理解しやすい点がメリットです。
Udemy(ユーデミー)
Udemyは、さまざまな分野のオンライン講座を提供するプラットフォームです。LinuxやAWS、ネットワークなど、サーバーエンジニアに関連する講座も豊富に揃っています。
セール時には大幅に値下げされることが多いため、セールのタイミングを狙って購入するとお得です。一度購入した講座は繰り返し視聴できるため、自分のペースで学習を進められます。
エンベーダー
エンベーダーは、インフラエンジニア向けの学習サービスです。実際にクラウド環境で手を動かしながら学べる実践的なコンテンツが特徴で、座学だけでは得られない経験を積むことができます。
実機を使った演習は、転職後の実務にも直結するスキルが身につくため、効果的な学習方法といえます。
公式ドキュメント・チュートリアル
AWS、Azure、GCPなどのクラウドサービスは、公式ドキュメントやチュートリアルが充実しています。無料で利用できるトレーニングコンテンツも多く、最新の情報を学べる点が魅力です。
また、各クラウドサービスには無料利用枠(Free Tier)が用意されているため、実際にアカウントを作成して触ってみることをおすすめします。手を動かすことで、より実践的なスキルが身につきます。
スクールに通う
独学が難しいと感じる方や、短期間で集中的に学びたい方には、ITスクールやプログラミングスクールに通う方法もあります。
スクールのメリットは、カリキュラムに沿って体系的に学べること、分からない点をすぐに質問できること、学習仲間ができることなどです。転職サポートがついているスクールもあり、学習から転職までを一貫してサポートしてもらえます。
一方で、費用がかかる点はデメリットです。スクールによって費用やカリキュラム、サポート内容が異なるため、複数のスクールを比較検討したうえで、自分に合ったスクールを選ぶことが大切です。
実際に環境を構築して学ぶ
サーバーエンジニアのスキルを身につけるには、実際に手を動かして学ぶことが非常に重要です。自宅のパソコンに仮想環境を構築したり、クラウドサービスの無料枠を活用したりして、実践的な経験を積みましょう。
VirtualBoxやVMwareなどの仮想化ソフトウェアを使用すれば、自宅のパソコン上に仮想サーバーを構築できます。Linuxをインストールして、コマンド操作やサーバー設定を練習するのに最適です。
また、AWSやAzure、GCPの無料枠を利用して、クラウド環境でのサーバー構築を体験することもおすすめします。実際の業務でもクラウドを扱う機会が多いため、クラウド環境での経験は転職後にも役立ちます。
サーバーエンジニアの年収

サーバーエンジニアへの転職を検討する際、年収は気になるポイントの一つでしょう。ここでは、サーバーエンジニアの年収相場について解説します。
未経験者の年収相場
未経験からサーバーエンジニアに転職した場合、初年度の年収は300万円から400万円程度が相場となっています。経験者と比べると低い水準ですが、スキルアップに伴って年収も上がっていくのが一般的です。
企業によっては、研修期間中は契約社員としてスタートし、研修修了後に正社員登用されるケースもあります。求人に応募する際は、雇用形態や給与条件をよく確認しておきましょう。
経験者の年収相場
経験を積んだサーバーエンジニアの年収は、500万円から700万円程度が相場です。設計や構築などの上流工程を担当できるようになったり、プロジェクトリーダーやマネージャーとしての役割を担ったりすることで、年収アップが期待できます。
高度な専門性を持つエンジニアや、大手企業に勤務するエンジニアの中には、年収800万円以上を得ている方もいます。クラウドやセキュリティなど、需要の高いスキルを身につけることで、市場価値を高められます。
フリーランスサーバーエンジニアの年収相場
十分な経験とスキルを積んだ後、フリーランスとして独立する選択肢もあります。フリーランスのサーバーエンジニア(インフラエンジニア)の場合、月額単価は60万円から100万円程度が相場となっており、年収換算で700万円から1200万円程度を得られる可能性があります。
ただし、フリーランスは案件の獲得や確定申告など、自分で行わなければならないことも多くなります。また、収入が不安定になるリスクもあるため、ある程度の経験を積んでから独立を検討することをおすすめします。
サーバーエンジニアの需要と将来性

IT業界への転職を考える際、その職種の需要と将来性は重要な判断材料となります。サーバーエンジニアの今後について見ていきましょう。
サーバーエンジニアの需要
サーバーエンジニアの需要は、現在も高い水準を維持しています。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、ITシステムの構築・運用を担う人材へのニーズは増加傾向にあります。
特に、クラウド環境でのシステム構築や、セキュリティ対策の強化など、専門性の高い領域では人材不足が顕著です。クラウドやセキュリティのスキルを持つサーバーエンジニアは、今後も高い需要が見込まれます。
サーバーエンジニアの将来性
「クラウド化が進むと、サーバーエンジニアの仕事はなくなるのでは?」という懸念を持つ方もいるかもしれません。確かに、オンプレミスのサーバー管理業務は減少傾向にありますが、サーバーエンジニアの仕事そのものがなくなるわけではありません。
クラウド環境であっても、サーバーの設計・構築・運用は必要です。むしろ、クラウドの普及により、新しい技術やサービスを扱う機会が増え、サーバーエンジニアの役割は多様化しています。
将来性を高めるためには、クラウドサービス、コンテナ技術、Infrastructure as Code、セキュリティなど、時代のニーズに合ったスキルを継続的に身につけていくことが重要です。技術の変化に対応し続けることで、長期的にキャリアを築いていけるでしょう。
サーバーエンジニアの仕事がきついと言われる理由

サーバーエンジニアについて調べていると、「きつい」「やめとけ」といったネガティブな声を目にすることがあります。実際のところはどうなのでしょうか。
夜勤がある
サーバーは24時間365日稼働しているため、夜間や休日に障害が発生した場合は対応が必要になります。また、システムのメンテナンスや本番リリースは、利用者への影響を避けるため、深夜や休日に実施されることが多いです。
夜勤や休日出勤が多い職場では、生活リズムが乱れやすく、体力的にきついと感じる方もいます。ただし、夜勤の有無や頻度は企業や担当する案件によって大きく異なるため、転職活動の際に確認しておくことをおすすめします。
残業が多いことがある
プロジェクトの繁忙期や、大規模な障害が発生した場合には、残業が増えることがあります。納期に追われる中での作業は、精神的にもプレッシャーがかかります。
一方で、働き方改革の推進により、残業削減に取り組む企業も増えています。求人情報で平均残業時間を確認したり、面接で実態を質問したりして、自分が許容できる範囲かどうかを判断しましょう。
勉強することが多い
IT業界は技術の進歩が速く、常に新しい知識を学び続ける必要があります。業務時間外にも勉強しなければならないことを負担に感じる方もいるでしょう。
しかし、学ぶことが好きな方にとっては、常に新しいことを吸収できる環境は刺激的でもあります。自分の成長を実感できるという点では、やりがいにもつながります。
運用・保守の仕事が単調と感じることも
未経験者が最初に担当する運用・保守の業務は、監視やルーティンワークが中心となることが多く、単調に感じる方もいます。特に、監視業務はアラートが発生しなければ待機時間が長くなるため、やりがいを感じにくいかもしれません。
ただし、運用・保守の経験は、設計・構築の工程を担当するようになった際に活きてきます。まずは運用・保守でシステムの全体像を把握し、キャリアアップを目指していくという考え方も大切です。
仕事ができて当たり前と思われがち
サーバーが正常に稼働しているのは当たり前と見なされることが多く、トラブルなく運用できていても評価されにくいという側面があります。一方で、障害が発生すると責任を問われるという、報われにくい立場に置かれることもあります。
こうした点は、サーバーエンジニアに限らず、インフラ系エンジニア全般に当てはまる悩みです。目に見えにくい貢献を適切に評価してくれる企業を選ぶことも、長く働き続けるためには重要なポイントとなります。
サーバーエンジニアのキャリアパス

サーバーエンジニアとして経験を積んだ後、どのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか。代表的なキャリアの方向性を紹介します。
スペシャリスト
特定の技術領域を極めて、スペシャリストとしてキャリアを築く道があります。クラウドアーキテクト、セキュリティエンジニア、データベースエンジニアなど、専門性を高めることで市場価値を高められます。
スペシャリストとして活躍するには、継続的な学習と実務経験の積み重ねが必要です。資格取得や社外での発表活動なども、専門性をアピールする手段として有効です。
プロジェクトマネージャー
技術力に加えてマネジメントスキルを身につけ、プロジェクトマネージャー(PM)としてキャリアアップする道もあります。PMは、プロジェクト全体の計画立案、進捗管理、品質管理、メンバーの統率などを担当します。
技術的なバックグラウンドを持つPMは、エンジニアとのコミュニケーションがスムーズに行えるため、プロジェクトを円滑に進める上で強みとなります。
インフラエンジニア
サーバー領域にとどまらず、ネットワーク、ストレージ、クラウドなど、インフラ全般を扱えるエンジニアへとスキルを広げていくキャリアパスです。幅広い知識を持つことで、対応できる案件の幅が広がり、キャリアの選択肢も増えます。
クラウド環境では、サーバーとネットワークの境界が曖昧になっているケースも多いため、両方のスキルを持つエンジニアは重宝されます。
ITコンサルタント・ITアーキテクト
技術力とビジネススキルを併せ持ち、クライアントの課題解決を支援するITコンサルタントや、システム全体の設計を行うITアーキテクトへのキャリアチェンジも考えられます。
これらの職種は、高い年収が期待できる一方で、技術だけでなくビジネス視点での提案力やコミュニケーション力が求められます。経験を積みながら、少しずつスキルの幅を広げていくことが大切です。
フリーランス
十分な経験とスキルを積んだ後、フリーランスとして独立するキャリアパスもあります。自分で案件を選べる自由度の高さや、高い報酬を得られる可能性が魅力です。
一方で、案件の獲得、契約管理、確定申告など、すべて自分で行う必要があります。安定した収入を得るためには、継続的に案件を獲得できるだけの実力と人脈が必要です。
未経験からサーバーエンジニアへの転職を成功させるポイント

最後に、未経験からサーバーエンジニアへの転職を成功させるためのポイントをまとめます。
志望動機を明確にする
面接では必ず志望動機を聞かれます。「なぜサーバーエンジニアになりたいのか」「なぜIT業界に転職したいのか」を明確に説明できるよう、事前に整理しておきましょう。
漠然と「IT業界に興味がある」だけでは不十分です。サーバーエンジニアの仕事内容を理解した上で、自分がその仕事に惹かれる理由や、将来どのようなエンジニアになりたいかを具体的に伝えられるようにしましょう。
これまでの経験を活かす
異業種からの転職であっても、これまでの経験が活かせる場面は必ずあります。前職で培ったコミュニケーション力、問題解決力、チームワークなどは、サーバーエンジニアの仕事でも活きてきます。
面接では、過去の経験から学んだことや、その経験をサーバーエンジニアの仕事にどう活かせるかをアピールしましょう。未経験であっても、ポテンシャルを感じさせることができれば、採用の可能性は高まります。
資格を取得する
先述のとおり、資格取得は自分のスキルや学習意欲を証明する有効な手段です。LinuCやLPIC、AWS認定資格などを取得しておくと、選考で有利に働きます。
資格取得に向けて勉強することで、実務に必要な知識も身につきます。転職活動と並行して資格取得を目指すのも一つの方法ですが、可能であれば転職活動を始める前に資格を取得しておくと、より効果的です。
ポートフォリオを作成する
資格だけでなく、実際に手を動かして作ったものがあると、より強力なアピール材料になります。自宅でLinuxサーバーを構築した経験や、AWSで作成したシステムの構成図など、自分の取り組みを可視化しておきましょう。
ブログやGitHubなどで学習内容をアウトプットしている方もいます。こうした活動は、学習意欲や継続力のアピールにもなります。
転職エージェントを活用する
IT業界に特化した転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人を効率的に探せます。履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、転職活動全般をサポートしてもらえる点もメリットです。
複数の転職エージェントに登録し、自分に合ったエージェントを見つけることをおすすめします。エージェントによって得意とする分野や保有する求人が異なるため、比較検討することで選択肢が広がります。
面接対策をしっかり行う
面接は、自分をアピールする大切な機会です。想定される質問に対する回答を準備し、練習を重ねておきましょう。
技術的な質問をされることもありますが、未経験者の場合は、高度な技術知識よりも、学習意欲や適性、コミュニケーション力が重視される傾向にあります。緊張せずに自分の言葉で話せるよう、模擬面接などで練習しておくと安心です。
また、面接は企業を知る機会でもあります。研修制度の内容、配属先の業務内容、キャリアパスなど、気になる点は積極的に質問しましょう。入社後のミスマッチを防ぐためにも、疑問点は解消しておくことが大切です。
未経験歓迎の求人を見極めるポイント

「未経験歓迎」と記載されている求人であっても、その内容は企業によってさまざまです。ここでは、求人を見極める際のポイントを解説します。
研修制度の内容を確認する
未経験者を採用する企業の多くは、研修制度を設けています。研修の期間、内容、形式(集合研修かOJTか)などを確認しておきましょう。
充実した研修制度を持つ企業であれば、入社後にしっかりとスキルを身につけられる環境が整っています。逆に、研修制度が不明確な場合は、入社後にどのように育成されるのかを面接で質問しておくことをおすすめします。
配属先の業務内容を確認する
未経験者が最初に配属される部署や案件の内容も重要なポイントです。運用・監視からスタートするのか、構築案件に携わる機会があるのかによって、キャリアの進み方が変わってきます。
また、チーム体制で仕事ができるのか、先輩エンジニアからのサポートを受けられるのかも確認しておきたい点です。一人で客先に常駐させられるような環境では、未経験者にとって厳しいスタートとなる可能性があります。
給与・待遇の相場を把握する
未経験者の場合、初年度の年収が低めに設定されていることは珍しくありません。ただし、極端に低い給与を提示している求人には注意が必要です。
求人サイトや転職エージェントを通じて、未経験サーバーエンジニアの給与相場を把握しておきましょう。相場から大きく外れた条件を提示している企業は、何らかの理由がある可能性があります。
口コミサイトで評判を調べる
転職会議やOpenWorkなどの口コミサイトで、企業の評判を調べることも有効です。実際に働いている方や過去に働いていた方の声から、企業の実態を知ることができます。
ただし、口コミはあくまで個人の主観に基づくものであり、すべてが事実とは限りません。複数の情報源を参照し、総合的に判断することが大切です。
SES企業を選ぶ際の注意点
未経験者向けの求人には、SES(システムエンジニアリングサービス)企業の求人が多く含まれます。SES企業は、エンジニアをクライアント企業に派遣する形態のビジネスを行っており、未経験者の採用に積極的な企業も多いです。
SES企業を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
まず、案件の選択肢があるかどうかです。自分の希望やキャリアプランに合った案件に配属してもらえるかどうかは、キャリア形成に大きく影響します。案件の選択権がある企業を選ぶとよいでしょう。
次に、単価の還元率です。SES企業では、クライアントから受け取る単価の一部をエンジニアの給与として支払います。還元率が低い企業では、スキルが上がっても給与が上がりにくい傾向があります。
最後に、帰社日やフォロー体制です。客先に常駐していると、自社との接点が薄くなりがちです。定期的な帰社日があったり、営業担当者によるフォローが充実している企業であれば、孤立感を感じにくいでしょう。
未経験からサーバーエンジニアになった方の体験談

実際に未経験からサーバーエンジニアへ転職した方の体験から、参考になるポイントを紹介します。
異業種からの転職でも活かせるスキルがある
営業職や接客業など、ITとは異なる業界から転職した方の中には、前職で培ったコミュニケーション能力が役立ったという声が多く聞かれます。
サーバーエンジニアは、チームで仕事をすることが多く、クライアントや他部署との調整も発生します。技術力だけでなく、人と円滑にコミュニケーションを取れる能力は、現場で重宝されるスキルです。
また、前職で培った業界知識が、特定の業界向けシステムの案件で活きたというケースもあります。例えば、金融業界出身の方が金融系システムの案件を担当する際に、業務知識が役立つといった具合です。
最初は覚えることが多くて大変
未経験から転職した方の多くが、最初の数ヶ月は覚えることが多くて大変だったと振り返っています。専門用語、コマンド、ツールの使い方など、新しく学ぶことが山積みの状態からスタートします。
しかし、半年から1年ほど経つと、徐々に業務に慣れてきて、できることが増えていく実感が得られるようになります。最初の大変な時期を乗り越えられるかどうかが、キャリアを続けていく上での分かれ道となります。
資格取得が自信につながった
転職前に資格を取得した方からは、「資格を持っていることで、面接で自信を持って話せた」「入社後の研修がスムーズに理解できた」といった声が聞かれます。
資格取得は、知識を体系的に学ぶ機会であると同時に、自分の成長を実感できる機会でもあります。合格という明確な成果を得ることで、モチベーションの維持にもつながります。
キャリアアップの道筋が見えてきた
入社から数年経った方の中には、運用・監視からスタートして、設計・構築の工程を担当するようになった方や、クラウド案件にチャレンジするようになった方もいます。
経験を積むことで、自分の得意分野や興味のある領域が明確になり、キャリアの方向性が見えてくるようです。未経験からのスタートでも、着実にステップアップしていけることが分かります。
サーバーエンジニアに関するよくある質問

ここでは、未経験からサーバーエンジニアを目指す方からよく寄せられる質問に回答します。
Q. サーバーエンジニアに未経験でも転職できますか?
A. 未経験からでも転職は可能です。IT業界の人手不足を背景に、未経験者を採用する企業は増えています。ただし、基本的なIT知識の習得や資格取得など、事前準備をしておくと、選考で有利に働きます。
Q. サーバーエンジニアの仕事内容を教えてください
A. サーバーエンジニアは、企業や組織で使用されるサーバーの設計、構築、運用、保守を担当します。未経験者は、まず運用・監視の業務からスタートし、経験を積みながら設計・構築へとステップアップしていくのが一般的です。
Q. 30代未経験でもサーバーエンジニアに転職できますか?
A. 30代未経験でも転職は可能ですが、20代と比べるとハードルは上がります。資格取得や自己学習など、事前準備を入念に行うことが重要です。また、これまでの社会人経験やコミュニケーション能力をアピールすることで、ポテンシャルを示しましょう。
Q. サーバーエンジニアに必要な資格は何ですか?
A. LinuCやLPIC(Linux技術者認定資格)、AWS認定資格、基本情報技術者試験などがおすすめです。特にLinuCやLPICは、サーバーで広く使用されるLinuxの知識を証明でき、未経験者が最初に目指す資格として適しています。
Q. サーバーエンジニアの年収はどのくらいですか?
A. 未経験者の初年度年収は300万円から400万円程度が相場です。経験を積むと500万円から700万円程度となり、高度な専門性を持つエンジニアや管理職になると、800万円以上を得られるケースもあります。
Q. サーバーエンジニアは将来性がありますか?
A. サーバーエンジニアの需要は高い水準を維持しており、将来性のある職種といえます。クラウド化が進む中でも、サーバーの設計・構築・運用は必要であり、クラウドやセキュリティなど、時代のニーズに合ったスキルを身につけることで、長期的にキャリアを築いていけます。
Q. サーバーエンジニアの仕事はきついですか?
A. 夜勤や残業があることもあり、「きつい」と言われることもある職種です。ただし、勤務環境は企業や案件によって大きく異なります。転職活動の際に、平均残業時間や夜勤の有無を確認し、自分が許容できる範囲かどうかを判断しましょう。
Q. プログラミングスキルは必要ですか?
A. サーバーエンジニアの業務において、高度なプログラミングスキルは必須ではありません。ただし、シェルスクリプトやPythonなどを使った簡単な自動化スクリプトを書けると、業務効率化に役立ちます。また、Infrastructure as Codeの普及により、コードでインフラを管理するスキルの重要性が増しています。
Q. 文系出身でもサーバーエンジニアになれますか?
A. 文系出身でも問題なくサーバーエンジニアになれます。IT業界は実力主義の側面が強く、入社後にどれだけスキルを伸ばせるかが評価のポイントとなります。文系・理系に関係なく、学ぶ意欲と適性があれば活躍できます。
まとめ
本記事では、未経験からサーバーエンジニアへの転職について、仕事内容、必要なスキル、おすすめの資格、勉強方法、転職成功のポイントまで幅広く解説してきました。
IT業界の人手不足を背景に、未経験者を採用する企業は増えており、サーバーエンジニアへの転職は十分に実現可能です。ただし、何の準備もなく転職活動を始めるのではなく、基本的な知識を身につけ、資格取得にも取り組むことで、成功の確率を高められます。
サーバーエンジニアは、夜勤や残業があることもあり、「きつい」と言われることもある職種です。しかし、やりがいのある仕事であり、経験を積むことでキャリアアップや年収アップも期待できます。クラウドやセキュリティなど、需要の高いスキルを身につければ、将来性も明るい職種といえるでしょう。
未経験からサーバーエンジニアを目指す方は、まずは本記事で紹介した勉強方法を参考に学習を始めてみてください。資格取得や実際の環境構築など、できることから一歩ずつ進めていくことが、転職成功への近道となります。



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